ちょうど今日から新しい戯曲を書き始めました。タイトルは『9.807』。 8月6日に『夢の旧作』というセリフのない演劇作品が終幕して、昨日8月11日には『ほえあ・ゐず・つん？ ( Saigo's DOG )』という犬語の演劇を上野恩賜公園でやりました。 「ぺぺぺの会は日本語を使って、演劇することができないのか？」 と言われてしまっては困るので、次回公演『9.807』では日本語を味わいつくす演劇をしようと画策しています。 ただ日本語で喋る演劇をつくってもおもしろくない。そんな演劇は日本全国にありふれている。ぺぺぺの会の会話劇では、ふんだんに日本語を使いま

僕が所属するぺぺぺの会の次回公演は小さな会場で長期間おこないます。上野恩賜公園での野外演劇とか昨日の一人芝居とか、一日で終わってしまうお芝居が2件続いていたので、ロングランでの公演は胸が躍ります。 「ロングランの次は大きな会場でやりたいよね」と会員で話し合っている最中。 でも大きな会場でやるということはそれだけマンパワーが必要とされるのです…… 演劇はフィギュア・スケートティングのそれのように得点化されないので、勝敗も優劣も表出しない。でもそれはあくまで表に出ないだけであって、演劇にだってかならず勝者と敗者が、優れた作品とそうでない作品があると

未完成の台本を使用して参加者全員で演劇をするという取り組みを、最近は実践しています。 せっかく貴重なお時間を割いて、参加してくださった方々には、何かしらのお返しをしなければならなくて……でも僕にできることは少ない。そんなときに思いついたのがこの取り組みでした。 実際に出演する俳優よりも先に台本を読んで、シーン製作をすることができる。劇場で完成された芝居を観るときには、自分たちがつくった演劇と比べながら観ることができるのもたのしみの一つになればと考えています。 実はコレ。僕もとても助かっています。 昨日とおとといの二日間で参加してくださった方は

喫茶室ルノアールで用件があったので、「ルノアール　メニュー」と検索した。自分のお金で行ったことのないお店だし、他のコーヒー・ショップと比べて値段も格式も高いことを知っていたので、あらかじめ調べてから入店しようと思ったのだ。 メニューカテゴリーをクリックすると下部に対象のメニューが表示されます。www.ginza-renoir.co.jp ブラウザに出てきた画面に、「大正ロマンコンセプト」か「昭和モダンコンセプト」かを選択するよう促されたのだが、自分がこれから行こうとしているルノアールがどちらのコンセプトを展開しているのかなんて検討もつかず、面倒くさくなってメ

今年は2本の長編戯曲を書きました。『夢の旧作』という7編の詩からなる戯曲と、『9.807』という繰り返される独話によって対話を生み出す戯曲。2つの戯曲に共通する、人間を捉えなおすという壮大なもくろみ。 “わたしがわたしであることの意味捜しをするまえに わたしが人間であることの意義をふたたび確認したい” 「DDT」『夢の旧作』より いつの時代にも確固たる答えなんてものはありませんが、人類が大きな転換点を迎えることになる、AIの到来を目前にした時代だからこそ、このようなアナロジーが必要であると、ぼくは考えます。 “わたしがわたしらしさを捨てれば　いくぶん人間

10月4日から13日まで、上演していた演劇『9.807』が終演しました。観に来てくださった方や気にかけてくださった方へ最高級の感謝を。 途中、台風による公演中止もありましたが、千秋楽を満席で迎えることができたことを嬉しく思います。 ぼくが所属する「ぺぺぺの会」は、演劇を中心とした芸術活動をおこなうチームです。代表者を一人に任せず、全員が主体となって創作活動をすることができるのが特色です。ぼくはそこで主に作家・演出家として活動させてもらっています。 「ぺぺぺの会」が産声をあげたのは、昨年11月に渋谷で上演した『一人称^自分』という作品。「ぺぺぺの会」自体はそれ以前から